事例⑥ 

Fさん/男性/就労ビザ

日にち：2021年7月12日 (月)

ルート：成田空港 → 天津

便名：IJ253便 (春秋航空)

　　　成田 (12:55発) − 天津 (15:35着)

事例⑥-１ 準備編  ここをタップ  

事例⑥-２ 搭乗編  ここをタップ  

事例⑥-３ 入国編  ここをタップ  

事例⑥-４ 隔離編 その１  ここをタップ  　

事例⑥-５

～ 隔離編 その２ ～

隔離中にすることや注意事項について「医学隔离观察人员明白纸」を基に説明します。翻訳はでなく、実際に隔離した経験も含めてまとめています。そのため、資料番号や記述の順番などは異なります。

また今回はFさんのケースであって、隔離されるホテルやその時の状況により異なると思われます。参考としてご覧ください。

医学隔离观察人员明白纸

　１　

費用

費用は全て自己負担。支払いは支付宝で支払えるものもあるが、全てにおいて微信での支払いが可能なので、使えるようにしておく。もし自身でできない場合は、会社のスタッフや知人に依頼しておく。

(1) 宿泊費

380元/日。チェックイン時に14日間分を先払い(もし14日に満たない場合は、実際の日数分を支払う)。支払いは、部屋に貼ってある宿泊費・食費に関する情報(下記写真)のQRコードをスキャンして行う(微信または支付宝)。

私の場合、7月12日夜チェックイン、7月27日朝チェックアウトだったので、15泊となるが、380元×14日＝5320元を最初に支払ったのみ。ホテルに確認したが追加料金は発生しなかった。

ちなみにホテルを出ることができるのは、26日(隔離14日目)の20:00以降。但し迎えの車を手配できる場合のみ。通常は27日の朝、ホテルが用意するシャトルバスを利用する。シャトルバスついては以降に記述する。

宿泊費・食費に関する情報

(2) 食費

食事は70元/日または120元/日から選べる。もちろん注文しなくてもいい。先払い。事前に連絡すれば、支払い後でも70元・120元の種類や要・不要の変更は可能。実際の食事分で後日精算し、多ければ払い戻され、少なければ追加で支払う。

支払いは、部屋に貼ってある宿泊費・食費に関する情報(上記写真)のQRコードをスキャンして行う(微信または支付宝)。

食べられないものやアレルギーがある場合は事前に業者に知らせる。

食費は3食の値段。70元と120元の違いは下記のとおり。

①おかずが70元3品、120元4品と120元が一品多い。

②120元はご飯とおかずが別になっている。

③120元はコーラやお茶(甘い)が付いてくる。

3日目に試しに120元を頼んだが、おかずは3品でも十分、コーラなどは不要であるため、それ以外は全て70元にした。

(3) 検査

4日目には核酸検査(PCR検査)、7日目と14日目には核酸検査と抗体検査を行う。

検査前に支払い用のQRコードが「医学観察チームのWeChat」から送られて来るので支払いを行う。料金は下記のとおり。

4日目(核酸検査)：80元

7日目(核酸＆抗体検査)：179.3元

14日目(核酸＆抗体検査)：166元

※ 7日目と14日目の金額の違いは不明

※ 検査は朝7:00、当日午前0:00からは飲食(水もダメ)は一切しないように指示される

※ 請求や指示は全て「医学観察チームのWeChat」から送られてくる

質問がある場合は部屋の固定電話から、内線8006(隔離先医務室、対応時間：8:30～20:30)に電話するか、登録した「医学観察チームのWeChat」に連絡する。

注1 宿泊費、食費、検査費(核酸検査と抗体検査)を期日までに支払わない場合、隔離解除に影響するので要注意。

注2 各種費用の領収書については各機関に連絡する。

宿泊費：ホテルフロント

食費：食事業者

検査費：核酸検査機関

　２　

ホテル隔離解除後の準備

(1) 天津健康コード

隔離3日目までに天津健康コード(健康吗)を下記のいずれかで申請する。

①支付宝アプリ

②津心办アプリで申請：外国人は申請不可

③WeChatのミニプログラムの”防疫健康码”：チェックイン当日に入力して、毎日ログインしないといけない。

すでに申請済みの場合は、「重新填写」ボタンをタップして、必要事項を登録する。

天津健康コードの色は、隔離期間中は「赤」となっている。

(2) 社区居委会管理人員への連絡

ホテル隔離解除前に自分が住む「社区居委会管理人員」に連絡し、ホテル隔離終了日などの報告を行い、ホテル隔離解除後の自宅における医学観察の具体的な指示を受ける。

また、ホテル隔離解除後、ホテルから自宅までの移動手段として、社区が迎えの車を手配してくれるかどうかも確認する。

例えば、

・サマセットのオリンピックビルはホテルまで迎えの車を用意してくれたり、

・以下に記述する無料シャトルバスで天津駅まで行った後、天津駅まで社区の車が迎えに来てくれたり、

・全く社区では迎えを用意してくれない

といったケースがある。

(3)ホテル隔離後の帰宅手段の確保

ホテル隔離後に自宅に帰るための手段を確保しておく。天津の健康コードは赤であるため、鉄道・公共のバスは使用不可。そのため、下記の方法がある。

①濱海新区が用意する無料シャトルバスを使用する

この場合、4日前までに内線8006か登録した「医学観察チームのWeChat」で予約する。その際に下記のどこで降りるか、シャトルバスを降りた後に自宅までどのように帰るかも連絡する。車(タクシー・社区の車など)を利用する場合は、車両番号を報告する。

・天津濱海国際空港

・天津東駅(天津駅)

・天津西駅

・天津南駅

②社区が用意する車でホテルまで迎えに来てもらう

③知人にホテルまで車で迎えに来てもらう

④自分でホテルまでタクシーを呼ぶ

私の自宅の社区は一切迎えに来てくれないということで、上記①で帰宅。天津駅までシャトルバス、天津駅から自宅まではタクシーを利用した。

当初同じホテルに隔離されている日本人の知人が迎えに来てくれる(上記③)ということで予定していたが、迎えに来てくれる知人も一週間自宅隔離しなければいけないということで断念した。上記④は隔離先のホテルにタクシーが来てくれるのか？来てくれても隔離者を乗せてくれるのか？など、トラブルになるのも面倒なのでやめた。

　３　

隔離生活ですること・注意事項

以下のルールをしっかり守ること。「ルールに従わないと、公安案件になり、法律的責任を負うことになりかねません」との注意書きあり。

(1) 禁止事項

隔離期間中は部屋から出ることは禁止、誰かを部屋に入れることも禁止。

(2) 毎日の消毒

部屋に置いている「集中隔离点隔离房间消毒记录表」に基づいて消毒を行い、記録する。

①毎日2回の換気を行う。1回30分。虫が入ってこないように網戸は閉めた状態で行う。

②毎日2回(午前と午後)、部屋にある家具類・ドアノブなど人が触れる部分を1ℓの水＋消毒剤1個(500mg)で作った溶液に浸したタオルで拭く。さらに30分後に水で濡らしたタオルで拭き取る。

③毎日2回(午前と午後)、トイレ・洗面所・シャワールームを1ℓの水＋消毒剤4個(2000mg)で作った溶液に浸したタオルで拭き消毒を行う。→ 実際は下記の噴射器で消毒液を撒いた。

④毎回トイレを使う前に(大も小も)、便器の中に消毒剤3~5個(500mg/個)を入れて、用を足した後は蓋を閉め、1時間後に流す。

ホテルに置かれている消毒剤、噴射器、タオル

(3) 検温

毎日9:00と15:00に検温して報告する。ホテルには水銀体温計が置かれているが、使い勝手が悪いので、私は自前の電子体温計を使った。

→ 報告方法は「事例⑥-４ 隔離編 その１」で掲載済

部屋に置いている水銀体温計

(4) ゴミ出し

毎日9:00と14:00前にゴミ出しを行う。1ℓの水＋消毒剤4個(500mg/個)で作った消毒溶液を撒き、しっかり口を閉じて、ドアの前にあるゴミ箱へ捨てる。

ただし、実際はドアの前のごみ箱は非常に小さく、ホテルに置かれているごみ袋は大・小の2種類。毎日3食弁当のごみが出るため、大のごみ袋を使ったが、とてもドアの前にあるごみ箱には入らず、その横に置いた。ちゃんと回収されていた。

(5) 食事や荷物の受取・ごみ捨時の注意

1日3食の食事やデリバリーなどの荷物は、ホテルスタッフが部屋のドアの前の机に置くので、スタッフが離れたことを確認してから受け取る。消毒係のスタッフは毎日9時と14時を過ぎてから隔離区域の消毒作業を行うので、消毒時間の前に食事や荷物などは受け取り部屋の中へ入れる。

隔離期間中、食事や荷物の受け取り時やゴミを捨てる際は安全のためマスクをし、ドアはオートロックのため、廊下に取り残されないようにドアは閉めないこと。

(6) 手洗い

洗面台に貼っている「手洗いの手順」にしたがって、食事前やトイレ後など、しっかり手を洗う。また、咳やくしゃみをするときは、ティッシュや腕で口鼻を押さえ、すぐに両手を洗う。

　４　

体調管理について

(1) 体調不良の場合

隔離期間中に発熱(脇下で37.3度以上)、咳、息切れ、腹痛などの症状が出た場合、直ちに医学観察チームに電話かWeChatで連絡し、指示に従う。指定病院で検査と治療を行うことになる。

医学観察チームからも適宜電話やWeChatで健康状態なども聞いてくるが、少しでも何か異常あれば必ず申し出るように。

中国語がわからない場合は、WeChatで連絡してもらうようにして、会社の人や知人に内容を確認してもらうようにする。

(2) 薬の長期服用

長期的に薬を服用している場合は、事前に薬を用意しておく。万が一足りない場合は事前に医学観察チームに確認後、家族などに連絡し薬を隔離場所まで送ってもらう。

　５　

デリバリー

デリバリーは可能。但し隔離期間中の14日間で生活に必要なものはなるべく1回で済むようにする。また、食品、飲み物、タバコ、鋭利な道具、電子機器、解熱鎮痛抗炎薬及び安眠薬などは不可。

送られてきた荷物はすべて公安と医務スタッフのもと、ホテルのスタッフが開封しチェックを行い、クリアしたものだけが部屋に運ばれる。

隔離先から外部へ荷物を送るのは不可。

食品・飲み物や生活必需品は、種類は多くないが、指定の「京东无人超市」(部屋に注文のQRコードあり)で注文が可能。

（つづく）

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次回は

「隔離編 その３」

を掲載します